リスの肥満
野性で生きているリスに比べ、飼育下のリスはエサが確保されている上、運動量も多いとは言えません。
エサのバランスも偏りがちで、四季ごとの食性も変化に乏しいかもしれません。
飼育下のリスは、野生のリスに比べて太りやすい環境にあるのは事実ですので、肥満にならないよう管理する必要があります。
エサ
肥満防止には、エサの管理が欠かせません。
シマリスなら、一日に与えるエサの量は25~30グラム程度が適当です。
その内の約8割が主食で、雑穀や種子が主成分のミックスフードを与えます。
あとの2割は野菜や果物を与えましょう。
できるだけ色々な種類の食物を与え、バランスの良いメニューにしましょう。
エサを与える上で、下記の点を注意します。
・エサは夜に与えない
リスは昼行性です。
会社から帰宅して夜にエサを与えると、リスは寝る前に食事を摂る事になってしまいます。
出勤前の朝早めの時間帯にエサをあげましょう。
・主食は雑穀類を中心に
リスの主食は、雑穀や種子類を中心に配合してあるミックスフードを与えましょう。
リス・ハムスター用のヒマワリの種を配合したミックスフードは、あまりバランスの良い食事にはなりません。
ヒマワリの種は、成分の半分以上を脂質が占めています。
脂質も生きていく上で必要な栄養素ですので、過剰にならないように摂取する必要はあります。
ですから、時々おやつとして少量与える分には構いませんが、毎日の食事の主食としてこれらを与えるのは、肥満につながります。
また、小さな種子の殻を剥いて少量ずつ食べ進める方が時間もかかるので、肥満防止に有効です。
・野菜も十分与える
葉物野菜やイモ類などの野菜も毎日与えて、バランスの良い食事を目指しましょう。
・果物は少量で
果物には糖分が多く含まれています。
手に持てる程度の大きさに切ったものを、2~3片与えるのが適量です。
与えすぎに注意しましょう。
住環境
ケージの広さが狭いと、どうしても運動不足になり肥満につながる上、リスのストレスの要因にもなってしまいます。
広さももちろんですが、ケージを重ねて使用するなどして高さも確保しましょう。
野性下でのリスは、毎日木を登ったり降りたりします。
その運動量を飼育下でも確保したいものです。
また、遊び場も十分でしょうか。
ケージ内に渡り木を何本も取り付けたり、トンネルや砂場など、リスが十分退屈せずに済む仕掛けをしましょう。
遊びがまわし車だけでそればかりしていると、脊髄に負担がかかり変形してしまうことがあるので、必ず複数の遊び場を用意しましょう。