リスの熱中症
熱中症にならないために
シマリスやキタリスを飼育している場合、特に梅雨時期や夏場の暑さ対策は重要です。
もともとヨーロッパやアジア北東部といった寒い地域に生息していますので、夏の湿った暑さには不慣れなのです。
汗もかかないので、人間のように気化熱で体温を下げることはできません(毛づくろいをすることによって多少涼しくなれますが、人間ほど体温を調節する効果はありません)。
ですから、日本の夏をやり過ごすのに適した体の構造をしていないので、暑い日はエアコンで温度を調節する必要があります。
その時、エアコンの風が直接当たらないようにしましょう。
また、ケージを窓の近くに設置すると直射日光が当たってしまうので、窓から少し離します。
リスの健康管理の一つとして日光浴をさせる習慣のある場合は、1日5分から10分日光に当てれば十分です。
窓辺の明るい場所でも紫外線を受けることはできるので、夏場は直射日光は避けましょう。
短い時間でもリスの負担になり、熱中症になる恐れがあります。
日光浴させる時は十分注意し、必ず目の届くところでさせましょう。
屋外で飼育している場合は、ケージ内が日陰になるようにしてください。
また、風通しが悪いと、湿気がこもり温度が上がりやすいので、風通しの良いところへケージを設置します。
普段、あまり給水器から水を飲まないリスでも、気温や湿度が上がってくるとたくさん飲みたがることもあります。
飲み水を切らさないように注意しましょう。
夏場は飲み水も傷みやすいので、毎日新しいものに取り換え、新鮮な水を用意してあげてください。
症状
リスが熱中症になると、ぐったりと動かなくなります。
呼吸数も速くなり、症状が進むとひきつけをおこしたり、死んでしまうこともあります。
対処法
普段から熱中症にならないように、温度と湿度管理をしましょう。
もし熱中症にかかってしまったら、リスの体を濡れ布巾で拭いて体温を下げます。
飲めるようなら、給水器の飲み口をリスに近付けて水分を補給させます。
スポーツドリンクを薄めたものがいいでしょう。
リスが自分で飲めるか確かめずにシリンジでいきなり飲ませようとすると、弱って飲む力がなかった場合、誤嚥してしまう恐れがありますのでやめてください。
できるだけ早く受診させましょう。
夏場、車の中は高温になりますので、車内が涼しくなったらリスを運び込みます。
また、例えどんなに短い時間でも、車の中にリスを放置するのはやめてください。