リスがドングリやクルミのような硬い殻を割ることができるのは、丈夫な前歯のおかげです。
そのイメージが強いので、リスには前歯しかないと誤解されがちですが、実は奥に18本の臼歯があります。
ですからシマリスの歯は全部で22本あります。
ちなみにビーバーなどのリスの歯は、20本です。
リスの歯は、生きている間は伸び続け、放っておくと一年間に20センチ伸びると言われています。
硬いエサを食べたり、上下の歯をこすり合わせることによって、リスの歯は適度な長さに保たれているのです。
歯の表面はエナメル質のため、硬くて黄色っぽい色をしています。
エナメル質の表面部分が、セメント質の裏面を削っていくかたちです。
しかし、何らかの理由により歯の上下のかみ合わせが悪くなると、歯がうまく削られず、必要以上に伸びた状態になってしまいます。
ケガ
ケージから落ちたりして、歯がおれたりグラグラするようになってしまうと、上下の噛み合わせが悪くなり歯が伸びすぎたり、エサが食べられなくなったりすることがあります。
歯が折れただけならまた伸びてきますが、歯の根元にダメージがあると伸びてこない場合もあります。
動物病院で受診すると、歯が伸びすぎている場合はドリルなどで適当な長さにしてくれます。
歯の根元が炎症を起こしているようなら、抗生物質が投与されます。
ケージをかじったりして歯や歯の付け根部分を損傷した場合、そこから細菌類が感染して炎症を起こしてしまうこともあります。
ケージをあまりにかじるようならケージ内に木をおいたりして、リスがケージをかじらなくて済むような環境にしましょう。
かじるために用意するなら、皮のついた木だと喜んでかじります。
普段のエサも硬い殻の食べ物や種子類など、歯の伸び過ぎを防ぐ食べ物を与えると、歯の伸びすぎを予防できます。
普段は、ペレットやドッグフードなど、比較的やわらかいエサを主食におくのはやめましょう。
ケガなどで歯を損傷し硬いものが食べられなくなってしまったら、水で柔らかくふやかしたペレットなど、食べられるものを与えます。
歯周病
歯茎が細菌感染によって炎症をおこし、頬が腫れあがることがあります。
いわゆる歯周病は、リスにもおこる疾患です。
歯がグラグラするため、出血や食欲不振をおこします。
膿がでることもありますので、そういった場合は切開して膿を出す処置も必要になります。
虫歯
リスも虫歯になることがあり、虫歯になると頬が腫れあがります。
人間の食べ物を与えると虫歯になりやすいので、特に甘いものは与えないようにしましょう。o
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