春夏秋冬-季節ごとのリスの過ごし方
春のリスの様子
4月から5月、冬眠をしていたリスは巣からはい出してきます。
巣からでてきたリスたちは、新たに芽吹いてきた新芽や草なども食べたりします。
また、春はリスたちの繁殖シーズンです。メスをめぐってオス同士がケンカしたりします。ニオイつけをするために、あちこちでおしっこをしてアピールする様子も見られます。
ホルモンの分泌が活発になってメスが発情し、オスを受け入れる準備ができると、交尾が可能になります。
妊娠後、約1か月ほどで子リスが生まれます。その後、母リスが子リスをくわえて引っ越しをしたりします。
夏のリスの様子
初夏に子リスは巣立ちをし、縄張りを主張するようになります。雨の多い梅雨時期には主に巣の中で過ごしているようです。
そしてその後は真夏の湿った暑さなど、リスにとっては厳しい季節になります。
まだ涼しい早朝に活動することが多く、掘り下げた冷たい地中や木の上、巣の中など、暑い時間はじっと過ごします。食料は夏から秋にかけて虫を捕まえて食べる機会が増えます。
秋のリスの様子
食料の少なくなる冬に向けて、食料を貯えようとします。
シマリスなどは頬袋があるので、食料を運ぶのに利用します。ドングリなら両方の頬に2個ずつ、合計4個くらい詰められるようです。
冬の貯蔵用にどんぐりや種子を地中に隠し、巣にはカラをむいたものを持ち帰ります。巣は前の年に他のリスが使っていたものを使うか、そうでなければ、新たに自分で用意したものを使用します。
地中に巣をつくるリスは、地下70センチくらいの所に冬眠用の巣をつくります。
また、秋には大抵のリスが攻撃的になります。冬眠を前に、巣を横取りされないように戦うためです。
そのため、冬眠をしないタイプのリスは、この時期気性が荒くなることはありません。
冬のリスの様子
冬眠をするリスと冬眠をしないリスがいますが、冬眠をしないリスも日中の活動時間は減ります。
冬眠をするリスは、だいたい10月から11月に冬眠を始めます。中には、日中の気温が20℃くらいの時期にも冬眠をし出すリスがいるようです。
冬眠し出した頃の体温は20℃くらいですが、寒厳期には5℃くらいまで下がります。呼吸数も1分間に3,4回程度まで落ち込み、酸素消費量を低下させます。
冬眠中も数日ごとに目を覚まし、貯蔵しておいた餌を食べたり、排泄をしたりします。リスは冬眠中も貯えた餌を食べることができるので、熊のように秋に体重を増やして脂肪を貯えなくても冬を越せるのです。
こうして、一年の半分近くを冬眠して過ごします。
また、エゾリスやニホンリスなどは、冬になると耳に房毛がまっすぐに生えます。