
リスの中にも、外来生物法に指定されている個体がいます。
タイワンリス、トウブハイイロリス、キタリスです。
もし飼育するのであれは、環境省に飼育する旨を申請し、リスにマイクロチップをいれます。飼育することを許可された場合、有効期間は5年間で、その後も更新可能です。
また、毎年報告書を提出する必要があります。死亡した際は、その30日以内に届け出が必要です。
これに違反した場合は罰金などのペナルティーが科せられますが、日本の生態系を守るという観点からも、絶対に逃がしたり譲渡したりせず、最後まで責任を持って飼育することが飼い主には求められます。
タイワンリス
中国南部からマレーシア、台湾にかけて生息しています。
1935年に台湾から伊豆大島に搬入され、飼育されていた公園から逃げ出したことがありました。1951年にも、伊豆大島から移入して江の島公園で飼育していたタイワンリスが、台風の為飼育小屋が倒壊し、逃げ出してしまいました。
こういった経緯により、逃げ出したタイワンリスが各地に広がっていき、繁殖を繰り返しています。
そのため、現在日本にいるリスで一番多いのは、タイワンリスであるといわれています。これにより、日本の在来種であるニホンリスの減少が危惧されています。
ハイイロトウブリス
北アメリカのテキサス東部からカナダの南東部にかけて生息しています。日本での実害は現在それほど確認されていませんが、イギリスに持ち込まれて被害が出た例があるため、日本でもハイイロトウブリスを特定外来生物に指定し、危害を予防しています。
キタリス
ヨーロッパからアジア東北部にかけて広く生息しています。ロシアではキタリスの被毛を毛皮として使用するため、狩猟対象とされてきました。
また、近年森林の開発が進み、キタリスの生息地が減ってきてしまいました。
そのため、現在ではその個体数の減少が危惧されています。しかしながら日本では、在来種のニホンリスとの競合を避けるため、キタリスを特定外来生物に指定し、規制の対象としています。
尚、ペットショップでキタリスに「エゾリス」のタグが付けられて販売されていることがあるようですが、北海道に生息しているエゾリスのことではありません。エゾリスは保護対象なので、販売は禁止されています。
タイリクモモンガ
ロシアやモンゴル、中国北東部などに生息しています。
日本でも北海道で確認されています。日本の在来種であるエゾモモンガやニホンモモンガとの競合や交雑が心配されるので、タイリクモモンガが外来生物法により規制対象となっています。
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